国際ダークスカイウィーク(2023年4月15日〜22日)

きらめくネオンサインや街の明かりなど、せっかくの星空を台なしにする「光害」。それに対し、夜らしさを求めてダークスカイ(真っ暗な空)推進運動が活発になり、世界各地で環境に配慮した照明のあり方が重視されるようになりました。カナダには、光害を抑制または排除して夜空を保護しているダークスカイ保護区(星空保護区)が13あります。この中には、カナダ随一の暗さを誇るダークスカイ保護区であるグラスランズ国立公園や世界最大のダークスカイ保護区を擁するウッド・バッファロー国立公園も名を連ねています。

 

ところで、そもそも星空保護区とはどういう定義なのでしょうか。ダークスカイ保護区は、あらゆる形の光害を抑制・排除して、夜空の保護・保全を特別に表明している保護区を指します。多くの植物や野生動物、昆虫類は暗闇の中で捕食や繁殖、移動を行います。このため、暗い星空を守ることは、人間にとって素敵なひとときを生み出すだけでなく、生態系全体を守ることにもつながるのです。
 

ダークスカイ保護区に指定されている公園

■ブルース・ペニンシュラ国立公園
ナイアガラ断崖の一部がジョージア湾の青い海に突き出ている風光明媚な公園。太古の杉の木、何キロにも及ぶハイキングトレイルなど、息をのむような自然の驚異を楽しむことができます。

■エルクアイランド国立公園
エドモントン郊外にあるカナダ初の野生動物保護地区として設立された公園は、夜空を眺めるのにも絶好の場所。ブランケットに寝転んで、季節の流星群を見ながら子供たちと一緒に星を数えたり、心地よいキャンプファイヤーのそばで暖を取りながら過ごすことができます。

■ファゾム・ファイブ国立海洋公園
この公園には、青く輝く水、荒々しい海岸線の風景、有名なフラワーポット島の岩層があります。五大湖の中心で、24隻の難破船で世界的に有名な湾でスキューバダイビングを楽しむことができます。

■フォート・ウォルシュ国定史跡
ノースウエスト騎馬警察が、カナダ西部に法律をもたらした1870年代に作られた砦です。ここではサイプレス・ヒルズ大虐殺の話を聞き、サスカチュワン州南西部のナコダ族がカナダに与えた影響を学ぶことができます。

■ファンディ国立公園
ファンディ湾では、世界一の干満差を体験することができます。12m以上も水位が上がる湾内をカヤックで漕ぎながら探検したり、干潮時には別世界のような海底を歩いたり、内陸部ではアカディアンの森の奥にある滝に続くトレイルに挑戦してみましょう。夜には美しい星空が広がります。

■グラスランズ国立公園
昼でも夜でも、サスカチュワン州南部の大草原で驚きを体験してください。そこには先人たちの軌跡があります。恐竜の化石、大量絶滅の境界線、囲炉裏の跡、ティピーリング、バイソンの通り道など、まるでタイムスリップしたような気分が味わえます。

■ジャスパー国立公園
カナディアン・ロッキー最大の国立公園で、一年365日、暗い空を見ることができます。10月はダークスカイ月間として、ジャスパー・ダークスカイ・フェスティバルが開催。この時期に公園を訪れ、夜空に感謝を示し、お祝いするのも良いでしょう。

■ケジムクジク国立公園・国立史跡
ノバ・スコシア州南西部に位置する公園。ミコー族のペトログリフ、伝統的な野営地、数千年前に遡るカヌーのルートなどを探検することができます。ノバ・スコシア州唯一のダークスカイ保護区です。

■ポイント・ピーリー国立公園
カナダ本土の最南端、ポイント・ピーリー国立公園で、かつてない自然を体験してください。忘れられないエコ・アドベンチャーに浸ることができます。

■テラ・ノバ国立公園
テラ・ノバは、陸と海が競い合う不思議な場所。トレイルをハイキングすると島の北方林がその秘密を明かし、星空の下でシアターを体験できます。星空保護プログラムの一環として、テラ・ノバは夜間環境の保護とエネルギー消費の削減に取り組んでいます。

■ウッド・バッファロー国立公園
世界最大のダークスカイ保護区。夜空を見上げて、今まで見たことのないような明るい星や星座を楽しんでください。地球上で最も大きな漆黒の空が保護されているこの場所では、運が良ければ壮大なオーロラを見るチャンスも。

■ウォータートン・レイク国立公園
アルバータ州の大草原とカナディアン・ロッキーの山々が交わるウォータートン・レイク国立公園。昼は、澄んだ湖、轟く滝、色とりどりの花、山の景色が観光客を魅了しています。

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