アウトドアというと、あれこれ不便を強いられたり、重くてかさばるキャンピング用具の持ち歩きに悩まされたりするのが一般的ですが、そういう悩みから解放される手があります。それがグランピング。最近、急激に広まっています。従来のキャンプとは一線を画するグランピングという魅力的なスタイルは、美しい大自然の中で、今風のラグジュアリー感を味わえるとあって、目の肥えた旅行者の間で人気を集めています。ひとくちにグランピングと言っても、山頂のユルト(テント)、森の樹冠に抱かれたツリーハウス、豊富なアメニティが揃ったテントなど、そのスタイルは多岐にわたりますが、誰でも快適さを犠牲にすることなく、手つかずの自然に囲まれた環境を堪能できるのが魅力です。

ホテルとキャンプのいいとこどり:子供のころにキャンプに抱いたわくわく感はそのままに、洗練されたセンスにも応えてくれるグランピング。ふわふわのベッド、最新の快適な設備はもちろん、ときにはルームサービスまであります。数時間大自然の中で過ごすというよりも、自然とふれあいながら、素敵な環境を舞台にちょっと過ごすというのが、グランピングの考え方。ひとくちに「グランピング」と言っても、宿泊施設のタイプは多種多様で、豪華さにもさまざまなレベルがあります。「エアストリーム」に代表される高級キャンピングトレーラー(トラベルトレーラー)、農場の大きな納屋・家屋、キューブ型・ポッド型の建物、キャビン、ドーム、ヒュッテ・コテージ、ティピー、ユルト、幌馬車まで多岐にわたります。


 Operator Rocky Mountain House National Historic Site - Travel Alberta

場所:カナダの自然あふれる多様な場所にグランピング施設があります。カナダ全土にあるグランピング施設の中から、特に人気のあるグランピングをご紹介します

ブリティッシュ・コロンビア(BC)州
アドベンチャー・ドームには、絵のように美しいニュー・デンバーの村にひっそりと佇む環境配慮型の素敵なコテージが4棟あります。手つかずの自然にあふれるスロカン湖の湖畔も歩いてすぐ。シンプルでスタイリッシュ、しかも広々とした室内は、カヤックやロッククライミングに興じ、あるいはバルハラ山脈の万年雪を背景にサンセットを満喫した後の疲れを癒してくれます。
・テラスに広がる36万4000平方メートル以上の農場の真っ只中、大いなるスキーナ川のほとりにあるヒドゥン・エーカーズ・ファーム&ツリーハウス・リゾートは、ラグジュアリーな隠れ家を探している家族連れに理想的です。手作りのツリーハウス風キャビンが5棟あり、それぞれに簡易キッチン、シャワー、トイレ、電気式暖炉、緑豊かな農場や山々を見渡す専用バルコニーがあります。バルコニーからは野生動物の姿を目にすることも。キャビンの近くには、共同の焚き火台があり、日が落ちてからは暖を取ったり、焼きマシュマロを味わったり、怪談で盛り上がったりと、コミュニケーションの場にぴったりです。


Adventure Dome - Destination BC

オンタリオ州
セント・ウイリアムズにあるロング・ポイント・エコアドベンチャーズには、自然に囲まれたウィルダネス・スイート(グランピング・テント)が15あります。内部にはキングサイズかクイーンサイズのベッド、タオルなどリネン類、専用ウッドデッキ、鍵のかかるスライド式ガラスドアが完備されています。バケーション・パッケージを予約すれば、ワイン・テイスティング、ロマンチックなディナー、ジップラインを使った外出、カヤックによる小旅行を堪能できます。
オバビカ湖の湖畔に佇むアウトポスト・カンパニーのラグジュアリー・キャンピングは、アクセスが水上飛行機だけという隔絶されたオアシス。プライベート感あふれるサファリスタイルのテントは、フロア全面がカーペット敷きで、ラグマットやビンテージ感のあるウールのブランケットを採用しています。土台は高床にしてあるため、絶景を望むことができます。また、ゲストのために専属のシェフが料理を振る舞います。耳寄り情報:WiFiも電気もない自然の中で、文字どおり文明の利器からしばし離れて(それでいてアップスケールな)ひとときを味わうことができます。
プリンス・エドワード・カウンティにあるフロンテラ・ファーム・キャンプ&ブリュワリーでは、新鮮野菜の収穫体験や星空の下でのディナーを味わい、かつて開拓者らが使用したといわれる家形のプロスペクター・テントへ。テント直結のトイレ、離れの温水シャワー、キングベッド、ウッドフロアが完備されています。ビール醸造、オーガニック・ガーデニング、燻製、ジャム作りなど、さまざまな料理ワークショップが開催されています。


Long Point Eco-Adventures - Destination Ontario

アルバータ州
ロッキー・マウンテン国定史跡では、メイティが使用するトラッパー・テントやティピー、トラップライン・キャビンに宿泊できます。「ファー・トレード・キャンプ・キット」(キャンピング料金込み)を使用すれば、かつての毛皮貿易商人らの暮らしを追体験できます。バイソンの毛皮、当時の調理用具、吹矢筒、火打ち石・火起こし道具、バノック(大麦などで作る伝統的なパン)づくりキット、トラッパー(罠師)が使用した茶、スパイス、石鹸などがセットになっています。
・カナディアン・ロッキーにあるサンダンス・ロッジでは、カナナスキス川沿いの目立たない私有地内で、スー族特有の手描きキャンバスのティピーを貸し出しています。各ティピーには、シングルまたはダブルのベッド、ランタン、ウッドフロアが完備していて、寝具一式、タオル、調理用具のレンタルがあります。晴れた夜には、オーロラ観賞、星空観察が楽しめます。
・ピーカニ・ネーション保護区のオールドマン川のほとりにあるバッファロー・ロック・ティピー・キャンプでは、ブラックフット族の生活様式や伝統にどっぷりと浸かって追体験できます。ガイド付きハイキングツアー、ブラックフット族の長老によるスマッジング(煙の浄化)や祈りの儀式、本格的な食事が楽しめるほか、宿泊するティピーにはゆったりとした空間があります。


Sundance Lodges - Travel Alberta

ケベック州
アーブル・サン・ピエールミンガン群島国立公園保護区では、50年代の雰囲気いっぱいの灯台に宿泊できます。 地元の名物料理やカクテルを味わい、灯台の歴史を解説する展示をじっくり見学し、打ち寄せる波の音を聴きながらぐっすり眠る。そんな1日を過ごせます。
・モン・トランブランにあるレ・ルフュージュ・ペルシェでは、懐かしい子供のころに戻ることができます。ローレンシャン高原の緑豊かな森。コルドン湖湖畔にオールシーズン対応のツリーハウスがあります。このツリーハウスは、連泊利用にも十分な設備が整っており、電気はありません。つまり、電気に頼らない暮らしを通じて、周囲の大自然の静けさを満喫できます。ツリーハウスは、暖房に薪ストーブを使っており、バルコニーには日光が燦々と降り注ぎ、屋外には暖炉があります。また、すぐ近くにトイレがあります。
ケベック野外施設協会(SÉPAQ)が運営するEXPシャレーは、一般的なキャビンにオープンコンセプトのレイアウトを取り入れています。 フロアから天井まで広がる大きな窓があり、ケベックの自然の美しさを余すところなく堪能できます。また、室内には、シングルベッド2台、フルサイズのキッチン、トイレ、シャワー、食器、暖房を完備しています。EXPシャレーは、ケベック州のさまざまな国立公園に設置されています。


Mingan Archipelago National Park Reserve - Tourisme Quebec

プリンス・エドワード島
ツリートップ・ヘイブンでは、ツリーポッド(軽量素材を使って森に設置した、球に近い正多面体ドーム状構造物)5棟を運営しています。森の中でウェルネス志向を掲げたオールシーズン対応の宿泊施設を運営しています。海、ビーチ、トレイルなどに囲まれた森の中にあるツリーポッド。地上3メートル弱の高さのデッキに設置されています。デッキをポッドがすっぽりと包む形状のため、プライバシーも万全。温浴が楽しめるホットタブやバーベキュー設備もあり、大自然に抱かれた隠れ家感覚でのんびりくつろげます。
プリンス・エドワード島国立公園での滞在では、アウトドアだからと言って不便はありません。テントとキャビンを足して2で割ったような「オテンティック」は、キャンプ用テント設営の手間から解放されて、ゆっくり宿泊できます。このオテンティックの定員は5〜6人で、ピクニックテーブル、バーベキュー設備、ファイヤーピット(焚き火台)、木製チェア、調理用具がセットになっています。現在、カナダの30の施設に実に400基以上のオテンティックがあります。
・キャベンディッシュマルコ・ポーロ・ランドでは、本物の幌馬車に宿泊できます。正確には、かつて牧場や農場などで炊事に使われた馬車です。こうした幌馬車は、100年以上にわたって中西部の平原で使われていましたが、現在は西部開拓者たちの暮らしを体験しようと集まる旅行者向けに、懐かしさいっぱいのグランピング施設として活用されています。幌馬車内部の定員は4人。クイーンベッド、2段ベッド、シャワー、トイレ、洗面台が完備しています。


Prince Edward Island National Park - Tourism PEI

 

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