スパやマッサージだけじゃない!多彩なカナダのウェルネス。素晴らしいアウトドアや季節を全身で感じることができます。特に夜が長く、気温もぐっと下がる冬は、心身をリフレッシュし、自然との一体感を味わう絶好の機会です。
全身への効果:全身への効果という視点で健康・ウェルネスを捉えるなら、カナダは3,000ものスパ施設が集まるスパ天国。隣のアメリカに比べて人口1人当たりの施設数は大幅に上回っているほどです。しかもカナダには、旅先として見てもウェルネス志向のスポットが多数あり、壮大なアウトドア空間に広がっています。カナダのスパは、全身的な健やかさをめざすホリスティック志向が強いことに気づきます。癒しのマッサージ、フェイシャルなどの伝統的なトリートメントに、メディテーションや宿泊、爽快感を求めて自然体験などを組み合わせるプランも少なくありません。
健康は「宝」:手軽に楽しめるアウトドア志向の体験をスパトリートメントに取り入れたり、カナダのほとんどの健康保険制度が適用可能なマッサージ療法のサービスを提供したりと、カナダのウェルネスカルチャーは、かつての高級感に浸ることを主眼としたものから、個人的な健康・ウェルネスに欠かせない要素へと、大きく軸足を移しています。そこで今回は、この冬、ウェルネスカルチャーをたっぷり味わえるスポットをカナダ全土から厳選してご紹介します。

水の力で癒す:痛みや病気の治療に水の力を生かしたハイドロセラピーに力を入れているのがノルディックスパ。そんな北欧生まれのハイドロセラピーを取り入れたスパでは、高温下と低温下を短時間に行ったり来たりすることで、免疫システムの強化、デトックス、痛みの緩和に役立てています。
テルメア・バイ・ノルディック・スパネイチャー(オンタリオ州ウィットビー):従来のスパ体験をビレッジ全体に拡大した斬新なウェルネス・スポットです。ビレッジ内に佇む素朴な建物は、自然との強い結びつきが当たり前だった時代を彷彿とさせます。湯気が立ち上る屋外温水プールやフローティングタンク(光・音が遮られた密閉型バスタブの高濃度塩水に体を浮かべてリラックス状態を得る装置、別名アイソレーションタンク)、地産地消志向の栄養満点の料理など、隅々まで癒しの空間づくりに徹しています。このビレッジが一番力を入れているのが、温熱療法。温水と冷水に交互に体を浸し、赤々と燃える焚火台の近くや、やさしく揺れるハンモックで体を休めることで効果を高めます。
➢ スカンディネイブ・スパ(オンタリオ州ブルーマウンテン、ケベック州モン・トランブラン、ブリティッシュ・コロンビア州ウィスラーの各地にあり):各地に展開している北欧式スパ。心落ち着く静寂な空間(確実に静けさに包まれます!)でハイドロセラピーの施術を受けます。10万平方メートルに及ぶ手つかずの森に佇むスカンディネイブ・スパ・ブルーマウンテンユネスコエコパーク(生物圏保存地域)に登録されているナイアガラ・エスカープメントの景観を楽しめます。冬には、露天風呂から、近くのブルーマウンテン・リゾートのゲレンデでシュプールを描くスキーヤーの姿が見えます。スカンディネイブ・スパ・ウィスラーは、ロストレイク・パークに沿うように佇み、ノルディック・ウォーターフォールや水風呂、薪サウナの設備に加え、辺りにはトウヒやヒマラヤスギの香りが漂い、疲れた筋肉を癒すリラクゼーションのひとときを堪能できます。 スカンディネイブ・スパ・モン・トランブランがあるのは、ローレンシャンの森の中。熱めの湯が落ちるウォーターフォールを浴びてリラックスしたら、ディアブル川の冷水に。また、無重力パビリオンやハンモック、焚火台もあります。


Spa Nordik, Chelsea, Quebec

センシー(ノバ・スコシア州チェスター):こちらはノバ・スコシア州初のノルディック・スパ。ハイドロセラピーに基づき、サウナやハマム(中東の伝統的なスチームバス)、温浴などで体温を上げたら、冷たい水風呂やウォーターフォール、シャワーバケツ、アイスファウンデーションでクールダウンします。
カナナスキス・ノルディック・スパ(アルバータ州カナナスキス):禅の世界にヒントを得た静寂のスポット。周囲には冬ならではの高山の風景が広がる魅力あふれる施設です。マッサージ施術に、ハイドロセラピーやスチームルーム、バーニャ(ロシア式サウナ)、バレルサウナ(樽型サウナ)、ハマム(トルコ式サウナ)を組み合わせ、しばしネットや電話と無縁の静かなひとときを過ごします。
バルネア・スパ(ケベック州イースタンタウンシップ):付近にはいくつかのスキー場もあるバルネア・スパ。ハイキングコースやスノーシューコースがきめ細かく整備されているため、ゲレンデから、スパのある森へのアクセスもあっという間です。ノルディック・ハイドロセラピーのほか、森に近いエリアにあるハマム(蒸し風呂)、総合的なマッサージメニュー、旬の味が楽しめるレストランもあります。

ウェルネス・ウィーク:カナダのウェルネス・スポットが、「スパ」の常識を変えようとしています。マッサージやボディラップ、フェイシャルなど古代から伝わる癒し術を取り入れ、宿泊を伴う日程でスノーシューやメディテーション、登山まで組み合わせた総合的な体験へと軸足を移しているからです。
➢  セント・アンズ・スパ(オンタリオ州グラフトン):1800年代に自然石で築かれた田園地帯のお城を使った素朴な雰囲気あふれるスパ。野趣あふれる庭園、農園、入り組んだ森林など202万平方メートルもの広大な敷地にあります。のどかな雰囲気をたっぷり堪能できる宿泊プランでは、温浴・ ウォーターフォール設備完備の屋外ハイドロセラピー施設などの施術施設との間の送迎、心づくしの田園風料理、癒しのウェルネス・クラス、スパ・トリートメントなど一切の料金が込みになったオールインクルーシブ・パッケージも選べます。
ル・モナステール・デ・オーギュスタン(ケベック州ケベックシティ):ウェルネスやカルチャーで他とは一線を画する存在感を放つ同施設は、400年近い歴史を持つ心身の癒しを柱に、ホリスティック志向の健康づくりに主眼を置いています。世界遺産でもあるオテルデュー・ド・ケベック修道院の一部をなす同施設は、宗教的というよりもスピリチュアルな雰囲気が強く、休息・回復・自己発見を重視した宿泊プランが用意されています。復元された回廊を利用した宿泊施設のほか、静寂の中で味わう栄養満点の朝食、敷地内の博物館の入場、マッサージ、健康相談、毎日のメディテーションが含まれたパッケージがあります。
 


Le Monastère des Augustines

アズリッジ・エステート・ホテル(アルバータ州カルガリー):同ホテルに新設されたフローリッシュ・スパは、人間としての新たなステージをめざしたい人々や身体的・精神的・社会的な充実感を達成する新たな方法を探し求めている人々が1年を通じて訪れています。このフローリッシュでは、クリスタルパワーによる癒しとエッセンシャルオイル、レイキ(霊気)術、マッサージ、メディテーション、ヨガ、自然散策、フィットネス、ホリスティックな栄養摂取を組み合わせ、1人ひとりのゲストに合わせた総合的なウェルネス体験を用意しています。同スパには、独自のエリアもいくつかあります。例えば、曲がりくねった木の階段を上ると、自己肯定感を高めるのに効果的なセルフラブ空間のロフトが。ここはメディテーションやヨガのほか、日記を書くなことに集中するなど、自分の活動に没頭できる静寂な空間になっています。

ちょっと一休み:カナダのホテルやリゾートは、到着した旅行者の気分をがらりと変えるような印象的な空間に案内し、冬のウェルネス体験への準備を促す施設が増えています。ここで心身ともに健やかな状態に整えます。
➢  フェアモント・シャトー・レイク・ルイーズ(アルバータ州レイク・ルイーズ):カナディアン・ロッキーとルイーズ湖の壮観な風景に包まれ、新たな目覚めを感じる体験ができます。フェアモント・シャトー・レイク・ルイーズでは、冬の旅向けに結氷した湖でのスノーシューやヨガ、スケートに加え、マインドフルネス、緊張・ストレスの緩和、セルフケアを取り入れたウェルネスの機会を用意しています。
ミューア・ホテル(ノバ・スコシア州ハリファックス):ストレス発散の旅なら、ミューア・ホテルにやすらぎの場があります。2021年11月にオープンしたばかりの広々としたウェルネス施設、ウィンドワード・ウェルネス。 体が生き返るスパトリートメントのほか、活力を呼び覚ます水風呂、大西洋の塩を空気に混合したハロセラピー(塩セラピー)ルーム、ユーカリオイルのスチームルーム、赤外線サウナなどがあります。また、ヨガやスピンバイク、HIIT(高強度インターバルトレーニング)クラスもあります。
➢  Le7ke Spa(ブリティッシュ・コロンビア州チェース):Le7keと表記して「ラ・カ」と読みます。先住民シュスワップ族の言葉で「体調がいい」ことを意味するそうです。場所は、トーキング・ロック・ゴルフ・リゾートのクアアウト・ロッジ&スパ内にあります。名前からもわかるように、シュスワップ族のスピリットを受け継いだスパで、自然の要素をふんだんに取り入れた癒しのトリートメントが特徴です。例えば、ホットストーン・マッサージは、リトル・シュスワップ湖湖畔で厳選した石を使用。マッサージオイルは地元のオーガニック植物から作られています。また、ヒーリング効果のある燻火の煙を浴びる浄化の儀式、先住民のガイドが同行する散策、ケクリ(先住民の住居)にまつわる語りに耳を傾けるひとときも楽しめます。
ノーザン・ライツ・リゾート&スパ(ユーコン準州ホワイトホース):マッサージに地上最大の光のショー、オーロラ観賞を組み合わせた数少ないスパ体験はいかが。屋外ジャグジーに浸かり、赤外線スパでデトックス。深部組織マッサージで至福のひとときを。その後、デッキでくつろぎながら、夜空で繰り広げられるオーロラをじっくり観賞できます。
ウィロー・ストリーム・スパ(アルバータ州バンフ):フェアモント・バンフ・スプリングス・ホテルの一角にある3,530平方メートルのウィロー・ストリーム・スパ。ここには、ウォーターフォール付きジャグジー3カ所、屋内ミネラルプール、サウナ、スチームルーム、優雅な暖炉のあるラウンジ、マッサージルーム16室など、文字どおりウェルネスのワンダーランドです。

スポットライト:バンクーバー島でウェルネスの旅

のんびりとしたライフスタイルと多数のスパでお馴染みのバンクーバー島。ウェルネスの旅にぴったりです。ストレスを発散し、五感が喜ぶひとときを。自然の中で過ごすことのヒーリング効果は、科学的にも証明されています。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州では「BC効果」と呼ばれているほどです。レンタカーで島中のスパ巡りの旅に出ましょう。バンクーバーからバンクーバー島に渡るには、トゥワッサンかスワーツ・ベイからフェリーが利用できるほか、小型水上飛行機ならビクトリア・ハーバーまで30分。カナダならではの体験と言えます。

ビクトリアから車で30分のランフォードは、穏やかな気候の街で年間を通じてアウトドアを楽しめます。
➢ 真っ先に立ち寄りたいのは、ベア・マウンテン・リゾートにある改装まもないアマティスタ・スパ。ゴルフを数ラウンド楽しんでから、元気を回復するトリートメントを。
➢ お見逃しなく!:ウェスト・コースト・ボディ・ラップは、太平洋産の海藻、海塩、緑茶を取り入れています。また、バンクーバー島の山地で取れたカナディアン・グレーシャル・クレイのマスクもあります。
続いてめざすは、パークスビル・クアリカム・ビーチ(移動に2時間弱)。海からの潮風、砂浜、緑豊かなハイキングコースが揃うこのビーチなら、ストレスや不安も吹き飛びます。
タイナマラ・シーサイド・リゾート&カンファレンスセンターの定評あるグロット・スパでくつろぎましょう。スパ・パッケージを予約すると、素敵なグロット・ミネラル・プールも利用できるようになります。冷水が気持ちいいウォーターフォールと温水プールがあり、プールの水には天然ミネラル分と微量元素が溶け込んでいて、これがデトックス効果や筋肉痛・関節痛の緩和、新陳代謝の促進につながります。
➢ お見逃しなく!:「ソーク・シップ&セイバー」(浴・飲・食)パッケージには、ミネラル・プールの無制限利用のほか、シャルキュトリ(ハム・ソーセージなど)盛り合わせ、ドリンクもついているので、静かなリラクゼーション・ラウンジの炉辺でくつろぎの時間を過ごせます。
➢ 耳寄り情報:4月〜10月の期間中は、ぜひアバンセアに立ち寄ってみましょう。居心地の良いスパで、サステナビリティ重視の方針の下で採取されている海藻で肌の栄養補給ができるほか、浄化・緊張緩和用のミネラル塩、感情のエネルギーのバランスを整えるボタニカルオイルも揃っています。
締めくくりは、北上してコーモックス・バレー(移動に50分)へ。この地域の冬のアクティビティの中心地と言えば、マウント・ワシントン・アルパイン・リゾートです。
➢  この山地では毎年11メートル以上の雪が積もり、北米でもトップクラスの年間積雪量を誇ります。スキーをたっぷり楽しんだら、沿岸温帯雨林に位置するキングフィッシャー・オーシャンサイド・リゾート&スパで疲れを癒します。
➢ お見逃しなく!:同リゾート内には、海の恵みをふんだんに使った高級感あふれるパシフィック・ミスト・スパと、ウォーターフォール・マッサージ、スチーム・ケーブ、リバー・ウォーク、海のミネラル浴など多彩なハイドロセラピーのメニューを取り揃えたパシフィック・ミスト・ハイドロパス(ハイドロパスは水治療法の意味)があります。

あと1日か2日、日程に余裕があるようなら、フェリー(運航時間の確認・予約はBCフェリーズのウェブサイトで)に乗って、サザンガルフ諸島のクルージングが楽しめます。こちらの島々にもヒーリング・スポットが待っています。
➢ ソルト ・スプリング島のソレース・オーガニック・スパでは、森林の静けさに包まれたガーデンでマッサージやセラピーを受けることができます。宿泊はヘッジロー・ハウスがお薦め。サステナビリティをテーマにした大人の雰囲気あふれるオアシスです。
➢ ペンダー島には、グランピング・リゾートのウッズ(WOODS)があります。2万9000平方メートルの広大な森林に佇む同リゾートは、日常のやすらぎから決してかけ離れてはない自然豊かな保養地とあって、多くのアウトドア好きが集まります。


Tigh-Na-Mara Resort

 

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